特別SS

2016年 12月31日 (土) 17:11

 今年も当作品をお読みくださり、ありがとうございました。m(_ _)m
 それでみなさんに、何かプレゼント的なことができないかなーと思いまして――。


書籍1巻で、とらのあなさん用に書き下ろした特典SSを公開いたします。


 基本的に原文そのまま、フォーマットだけをこっちに合わせております。
 通常は限定配布数がなくなったら(何かの企画がない限り)2度と世に出ないモノだと思うのですけど、できるならもっと多くのみなさんに読んでいただきたいと思い、OKをもらってきました。
 なお時系列的には、「なろう版」では乳児編の中ほどくらいに当たります。
 ……当時、指定されていた文字数のやりくりに苦労したのがいい思い出です。(^ ^;)

 それでは、よいお年をー。



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 近所での用事が終わり、セミが合唱する中を帰ってきたセフィは、さっそく可愛い我が子達の様子を見に行く。

「ジャスちゃ~ん。 セーレちゃ~ん♪」

 広い部屋のほぼ中央に置かれたベビーベッドの中で、子供達が仲良く仰向けに並んでいた。 夏の高い日差しはベッドまで届かず、室内は比較的快適である。
 セフィは部屋を満たす我が子達の香りを満喫してから、ゆっくりと靴を脱いで絨毯(じゅうたん)に上がる。

「うふふ~。元気にしていたかちら~?」

「むーん」「むむ~ん♪」

 つぶらな色違いの瞳を細め、生後数ヶ月の息子と娘が応えてくれる。

「あらあら~」

 セフィは二人からの返事と、くぐもった声の理由に頬を緩ませた。
 そろそろ歯が生えてくる時期となった子供達に、彼女の夫はおしゃぶりを買ってきた。 ジャスはそれを咥えているのだが……セーレは、兄の手を掴んでその指を咥えていた。

「本当に、セーレちゃんはお兄ちゃんが大好きね~」

「むう~ん♪」

 頭を撫(な)でると、セーレはますます嬉しそうに目を細めた。
 当然セーレ用にもおしゃぶりもあるのだが、こうしてジャスの指を咥えていることが多い。 そしてジャスはお兄ちゃんらしく、いつも大人しく自分の指を提供していた。
 が、さすがに手が疲れてきたのだろう。

「うふふふふっ♪」

 仕方ないなぁ、とばかりに鼻から溜め息をつくジャスの姿に、セフィは思わず肩を震わせた。

「ところで……ジャスちゃんのおててって、そんなに美味しいのかしら~?」



 ――セフィがなかなか戻らないことに気づき、アナは念のため様子を見に行くことにした。
 ノックをしてからドアを開けると、子供のベッドに覆いかぶさるようにしていた彼女のお尻――背中を見つけた。

「……何してるの?」

「はむ~?」

 同性ですら見惚(みと)れるほどの妖艶(ようえん)なスタイルに反し、まだまだ子供のような純真な笑みを見せて振り返ったセフィ。
 だが……その瑞々(みずみず)しさにあふれる唇には、自分の息子の指を咥えていた。
 しかも、親指以外を全部。

「じゃふひゃんのおふぇふぇ、おいひいふぁ~♪」

「……いいから、放してあげなさい」

 妹と母親に両手の指を咥えられ、泣きそうな顔をしている赤ん坊を見ながら、アナは大きな溜(た)め息をついた。

コメント

実はこれ、オドは漏れてないけど味は染み出てた……?
ウィト  [ 2017/01/07 03:16 ]
 このおしゃぶりがやめられなくて、後に染み出させた触手をおしゃぶりするようになったんだよな。

 ショップ特典やアニメ化されてその円盤の初回特典の短編とか、数年後にひょっこり外伝短編集などに収録され売り上げを稼いだりもするのですが、おかげでと言うか手に出来なかった田舎者にも読めて嬉しいです。フライングしたお年玉だな?
 セーレがジャスしゃぶりを卒業したきっかけは、矢っ張り触手しゃぶりへの進化だっけ? 実はおしゃぶりが卒業できていない? と言うか、全身おしゃぶりされる受けになった? ヤバい…よね?
 でも、ジャスだから良いか。

 某聖地での薄い本では、ジャスの八方触手責めと言うノクターン本があったとかなかったとか…
 来年は、ジャス高等学校編突入かな?
 楽しみ。
詠月寂夜  [ 2016/12/31 17:47 ]
とてもジャス君らしいですね…。
よいお年を!
何某彼某  [ 2016/12/31 17:23 ]
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