熱とリリシズム

2017年 03月16日 (木) 23:28

最近、小説Aを書きつつ気分転換に小説Bを書き、小説Cのプロットを作り、小説Dの構想を進め、小説Eを読むみたいな日々を送っています。ようやく移り気な自分に合ったやり方になりつつあるような気がする。
かつてプロレス冬の時代に「一番すげえのはプロレスなんだよ!」と言い放ったのは中邑真輔でしたが、何だかんだで一番面白いエンターテインメントは小説だわと再確認中。可処分時間の奪い合いでどれほど劣勢であろうとも、です。


で、王城夕紀『青の数学』1・2を読んだのですがこれが面白かった。
以前スポーツ小説を書いているときに「青春小説の要諦って熱とリリシズムだな(ただし無軌道な場合は除くものとする)」などと考えていたのですが、熱いぞ数学! リリカルだぞ数学! 気がつけば中学生用のチ○ート式参考書を購入。
気合いであと150年くらい生きればフィールズ賞にだって手が届くかもしれません。いや、もう50年は見積もっておくべきか。

とりあえず作中の数式はほぼ理解できていない。それでもぐいぐい読めます。
どうしても主人公の栢山くんが脳内で桐山零っぽいビジュアルになってしまいますが、実際『三月のライオン』好きにはおすすめできる。
「負けるとわかっていたら、なおさら行くよ」というセリフが本当にいい。
数学と隔たっていても、物書きの心境と被る箇所もたくさんあると思いますよ。

コメント

プレートニフさん、コメントありがとうございます。

作中に「我見るも我信ぜず」という数学者カントールの言葉が書かれたTシャツを着ているキャラクターが出てきました。すごいフレーズです。
この変人ぶり、俄然数学に対して興味がわきます。
遊佐東吾  [ 2017/03/18 05:34 ]
ココナッツさん、コメントありがとうございます。

いや、本当は短期集中で仕上げるココナッツさんのようなスタイルを求めていたのです。けれどもやっぱり向き不向きがありますねー。
私の場合、いくつもの話を切り替えつつ進めていくのが自分に合っているのだという結論に落ち着きつつあります。

角川文庫キャラクター小説大賞は気になっていました。連作で、という規定が独自路線ですよね。たぶんココナッツさんにも共感していただけるでしょうけど、こういう賞をみると「ミステリが書けたらなあ」と思ってしまいます。
読むのは好きなのに、書くのはねえ。
遊佐東吾  [ 2017/03/18 05:28 ]
相楽さん、コメントありがとうございます。

他のエンタメ類と比較すると、小説はとっつきにくさで群を抜いているように感じます。面白いかどうかをすぐには判断しにくいですし。
しかしいったん書き手と読み手が噛み合ったなら、その度合いは他のジャンルより強烈なんじゃなかろうかとも思うのです。
長所と短所は表裏一体なんですかねえ。

『三月のライオン』……迷わず読めよ、読めばわかるさとだけ申し上げておきましょう。ただ、相楽さんに合うかどうかは判断の難しいところです。
なのでどういう感想になるか興味深いですな。
遊佐東吾  [ 2017/03/18 05:14 ]
須方さん、コメントありがとうございます。

何そのフレーバー、と一瞬思いましたが『三月のライオン』を的確に説明しておりますな。いや、まさにその系統です。
『青の数学』もそのうち実写化やらアニメ化やらになりそうな予感が。
遊佐東吾  [ 2017/03/18 04:58 ]
藤兵衛さん、コメントありがとうございます。

円城作品は本当によくわかりません。なのに面白く読めてしまう。ほんのわずかにサリンジャーっぽさを漂わせているのも、そう感じる一因のような気がします。
遊佐東吾  [ 2017/03/18 04:53 ]
数学者と小説家は似てるかもしれませんね(*´▽`*)
何かを強く追い求める所が。
伝説的な変人エピソードも同じくらいありますもんね。

プレートニフ  [ 2017/03/17 22:21 ]
こんにちは。
何作品も同時にこなすのはすごいです。わたしがそんなことをしたらたぶん登場人物の名前がこんがらがってしまうと思います。
三月のライオンですか。漫画のさわりをちらりとしか読んだことないですが、あちこちでいいって皆さんいっていますよね。ちょっとおすすめチェックしてみます。

ps.5月の角川キャラクター文芸が遊佐さまの作風とか愛読書とから合っているとおもうのですがどうでしょう。三月のライオンとか初野さんとかそれ系だし。
ココナッツ  [ 2017/03/17 14:47 ]
小説は人間の捉えられる感覚のすべてを表現できる唯一の手段。

と言えるかもしれないなぁ、とは思います。発信する側と受信する側の符丁が合いやすい。受信側が能動的に受信しようとするところに、小説の最大の価値があるかもしれません。(最も簡単にいえば文字を読んで理解しようという努力なだけですが)

発信される情報は多けれど、受け取るばかりになって価値観が画一化しやすい世の中に一石を投じ続けるのは小説なのかもしれません。

で、最近『三月のライオン』ってよく目の端の方で見かけますが、やっぱり面白いんですか……(全然知らん奴がここに居ます)
相楽山椒  [ 2017/03/17 10:48 ]
ほうほう、三月のライオンが好きならオススメとな…
そして抜粋されている台詞から私好みな「人間臭い弱さをしっかり踏襲しつつも闘うべき所は見極めて覚悟できる系」のフレーバーを感じる…(・ω・)
須方三城  [ 2017/03/17 02:58 ]
『青の数学』ですか。まったく注目しておりませんでした。

数学小説というと、円城塔の短編「ムーンシャイン」が印象的でしたな。
やはり作中にでてくる数学の話はさっぱり理解できませんが、美しく面白かった。
おもしろい小説は内容を完全に理解できなくてもおもしろい、というのはいささか不思議です。
千賀藤兵衛  [ 2017/03/17 01:55 ]
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