友達がいない事を除けば普通の高校生、片山楓に訪れた悲劇。それは、見ず知らずの少女を助けた事で事故に巻き込まれ、早すぎる死を遂げた事だった。
目を覚ました楓は、自称天使に生まれ変わる方法を告げられる。
ポイントが高ければ高いほど、生まれ変わる内容が良くなるらしいが、マイナスポイントの場合、地獄に落とされてしまう。
そんな中、楓に与えられたポイントは『0』
生まれ変わることも、地獄に行くことも許されない立場に陥った楓に残された道は一つだけ。
天使の仕事を手伝い、ポイントを貯めることだった。
それは、楽しいものになるはずだったのだが。
天使の仕事は酷く残酷なものだった、
そうなってしまう原因。それは、
『幸せの粉』
この世界の幸せはすべて、幸せの粉で決まる。
日頃の行いがいいわけでも、努力したからでもない。
幸せの粉の分量で決まる。
一人の少年はふと思った。
『そんな粉・・・・・・必要なのかな』
その粉には副作用なんてないと思っていた。
天使なんて苦労していないと思っていた。
友達なんて、いらないと思ってた。
『人間なんて、嫌いです』
『絶対見返してやるから・・・・・・!』
『ありがとう・・・・・・』
交差するそれぞれの思いは、一人の少年の心を動かす。
『さっさと生まれ変わるんじゃなかったのかよ、俺・・・・・・』
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