毎日がつまらなくて、寂しくて、ただ本ばかり読んでた。卵の殻の中で、残酷な現実から逃げ続けて、ただひたすらに何かを待った。
私も、皆みたいに輝いてもいいの? 誰かと笑ってもいいの?
夢見たものはささやかなこと。友達、恋人、いや、誰かと繋がりたいだけ、それだけでいい。
笑える明日を、未来を待って、信じて待って、それだけを願った。
君鏡は、ひび割れた殻の隙間から、恐る恐る覗く。
本を読むように、自分の物語を覗く。そして、その隙間から手を伸ばす。生きてるって感じたかったから。誰かに触れたかったから。
そして、固く閉ざされた卵の殻から、今、誕生しようとしていた。
※12月1日、バースデイ。宜しくお願い致しま~す。
身分差 悲恋 スクールラブ 青春 ラブコメ 部活 アクション
読了時間:約1,180分(589,862文字)