近未来。貧しい家に生まれ、父親に娼館に売られた少女、南野遊。
遊は初めて客をとる夜、身体を売ることを拒み娼館を逃げ出してしまう。
生きていくために遊は『ゲーム』と呼ばれる戦争に兵士として参加することを決意する。
ゲームとは実際に武器を使用し、子供達だけで行われる戦争ショーだ。
富裕層の大人達は子供達の命をゲームのコマとして実戦の戦争ごっこを楽しむのだ。
どうしようもない無力感にとらわれつつも遊は日々を淡々と過ごしていく。
そしてある日、遊は自分と似たような境遇の少年、東雲薄荷と出会う。
――私達はトリガを引き合うことでしか、交われない。
残酷な運命と対峙する少女と少年の物語。