多分それは、一生に何度か経験する感情。

好きには、境界線がある。

　明日はもっと、素敵な出会いがありますように。

　ずっと好きだった。 　ずっと好きだ。

　願いを叶えて。 　願いが叶って。 　それで、どうするの？

　教えられなかった。 　教えて欲しかった。

　死を、知らない。 　死を、知れない。

　こんな終わった世界に。 　こんな、私が終わった世界に！

現実逃避をした少年の話。

　親不孝者は親不孝者のままに死んだ。 　それは必然的で当たり前で、まあなんとなく予想できそうな事だった。 　特にたいした衝撃も受けず……と言ったら嘘になるかもしれない。 　ご期待の様に生まれ変わり、しかし私は、この世界で前世の分まで全うに生きようと誓った。 　だけどそれは、『元々ある物語の中に転生する』というのは、私が許しても神は許してくれなかった。 　親友にそれを言われて、真実を知った私は、決心をする。 　物語に転生するという事は、物語に書いてあるように生易しいモノじゃない。