この世界に、君だけがいない。
二年前の中学三年生の春、柊朱希(ひいらぎ あかき)と白山雪里(しろやま せつり)は出会った。しかし、その年のある夏の夜、雪里はこの世界から消滅した。理由なんてわからない。
ただ、朱希だけが雪里を覚えている。
雪里がこの世から姿を消して、二年後。悶々とした気持ちを抱えて生きる朱希。ある日彼は、一人の男に出会う。その出来事以来、不思議な現象が彼を襲う。
え、俺が俺で? あいつが俺で?
二人を乗せた運命の歯車が再び動き始める。
突如として始まる人格入れ替わり。
片思いと片思い。
二年前の雪里。二年後の朱希。
二つの物語が交差する時、朱希は。雪里は。
運命に抗う、世界に抗う。
これは、また私を好きになってほしい儚い願いを持った少女と、この世界を好きになれない少年の、綺麗なほど悲しい恋の物語。
―――この想いを明日の自分に託して
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