退屈な日常。 変わらない日常。 卒業という終わりはまだ遠く、実感の無い終焉は想像出来ず。 ただ、無作為に過ぎ去っていく時間を惜しむ事すらせず、高校生活という思い出は積み上がっていった。 それだけで良いのか。満足なのか。やれることは無いか。 何か、興味の対象があれば、それを―――………。 そうして、彼に興味を持ったのだ。

「ヒトが知ることが出来る範囲を世界と呼ぶのなら、その世界に国は無かった」 　魔物と呼ばれる異形と、それらと戦うヒト達。国という概念は持たず、都市という規模で戦い続ける人々の物語。 　　―――っていうとシリアスに見えるけど、多分、そんな事は無い。

　ある日、ある時。 　極普通の青年に降りかかった、何でも無い非日常の話。

　２２２２年２月２２日、少年は全世界で注目を浴びているオンラインゲームに参加する。 ”２２時２２分”丁度にログインした少年は、想定外の異常に巻き込まれてしまう。 管理者から現状を告げられた少年は最も安全な現実への帰還方法を実行する為に旅に出る。 ―――これは、『サービス２年目＆２のゾロ目記念イベント』に組み込まれてしまった少年の物語。