「俺は君に楼主を継いで欲しいんだ」
__ 気づけば異界の男遊郭の楼主になっていました。
「お前はいらない子だから『余り』って名付けたんだよ!」
両親が離婚し、そのどちらからも疎まれていた少女、あまり。唯一自分を受け入れてくれた祖母が亡くなり、その葬式で父に「お前はいらない子だから『余り』と名付けた。」と告げられ突き放される。
絶望の中、一人たたずむあまりの元に、祖母の古い友人だという面布を被った謎の男が現れる。彼に誘われるままあまりは人ではないモノが住まう異界へと足を踏み入れてしまう。
そこは男が男娼として接待を行う男遊郭だった。そして、祖母が花街一の大見世の楼主だったことを知る。あまりは「祖母の後を継いで男遊郭の見世の楼主になって欲しい」と頼まれる。
そんな異界で過ごすうちに、次々とあまりは不思議な出来事に巻き込まれる。謎を紐解いていくうちに、疎まれていた少女は自分が何者かを見つめ直していくのであった_
和風ファンタジー✖️恋愛✖️推理
追記:タイトルを「天穹の遊郭」から「捨てられ少女のつれづれ遊郭奇譚」に変更しました。