アンゲルス。
それは人造人間の俗称であり、現在兵器として扱われる彼らの分類である。
銃弾で傷付かない身体、戦車をも投げ倒す腕力、爆発物を相殺できるエネルギー波など様々な性能が軒並み従来の兵器を超えた。
そんな彼らが戦争を次の姿へと変えて十五年ほどが経ち、今やアンゲルスは兵器だけでなくこれまでロボットがしてきた代わりも務めるようになった。
介護や救助は勿論のこと、細かい仕事もできるのであらゆる面で社会を豊かにしながらもその存在が周知されるようになる。
また、兵器としてのアンゲルス――戦闘型アンゲルスは育成計画なるものが作られ、アンゲルスは今や学校に通っている。
国立アンゲルス養成学校。
ここは、アンゲルスを養成すると同時にアンゲルスのパートナーとなる契約者(マスター)を決める場所である。
アンゲルスと人間は共に手を取り合い、己が任を達成しなければならない。
その第一期生になったのが柴崎縁(しばさきえん)と、彼と契約したアンゲルス――妃叶(きさきかなう)だ。
この二人が巻き起こすのが、この世界を変える大事件となることをまだ誰も知らない。
123大賞5 男主人公 アンドロイド 近未来 人工知能
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