ある日突然、目を覚ましたら知らない森の中だった。
しかも、なぜか――裸一貫。
文明の痕跡は見当たらず、そこにあるのは見渡す限りの原生林。
食料も、水も、住まいも、そして――火すらない。
必要なのは、知識と根性、そしてちょっぴりの魔力だった。
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日本の青年・村瀬陽翔は、地球でテキストゲームを楽しんでいた。
イメージを文字で伝えることで、“何でも付与できる魔法”を使うそのゲームに夢中になっていたが、
気がつけば、ゲームと酷似した能力を持ったまま、異世界のような場所で一人取り残されていた。
これは、
──自作魔法で水を作り、土を掘り、火を灯し、
──たった一人で“最初の文明”を築く物語。
目指すのは、まず「今日を生き延びること」。
その先にあるのは、誰も知らない自由な未来。