私、稲枝かなえは瀬田崇とお付き合いしている。
けど、職場にはお付き合いしている事は内緒している。
瀬田君は二十三歳、私は二十五歳。いわゆる、年下彼氏だ。
昨日、瀬田君の家に泊まっていた。
瀬田君のデリカシー無さに呆れながら付き合っている。
家に帰ると妹ゆきえの機嫌が悪かった。
理由は土曜日の夜の度に瀬田君の家に泊まりに行っている事だ。
話し合いの末、第一土曜日は家に居る事した。
部屋に戻ると、近頃の瀬田君の行動について考える。
管理当直を増やそうとしたり、仕事中うたた寝するようになったり、スマホにどこからか連絡が来るようになった。
同棲しようと提案したが瀬田君が自立したというので断念する。
四か月後。
お母さんに買い物を頼まれる。
買い物を終えて、近くのカフェに行くと瀬田君と見知らぬ女性が居た。
楽しそうに会話はする二人。
私は何もできず、この場を去る。
次の日、瀬田君に尋ねるが答えない。
とにかく、信じてほしいの一点張り。
その場から離れてトイレで泣いていると篠原、高田、神照に会う。
三人から総合事務課の全員、私と瀬田君が付き合っている事はしっていた事を知る。
その晩、なぜか合コンが開催された。
しかし、篠原の酒癖の悪さで合コンは不調に終わる。
病院の清掃を担当にしている坂田さんがお孫さんのあさみさんを迎えに来た。
坂田さんが私の話を聞くと何か思い当たる節があるように感じた。
私は坂田さんに促させるままあさみさんに対面する。
カフェに居た女性だった。
坂田さんが瀬田君には話さないと条件で全てを話した。
瀬田君は私にプレゼントをする為に深夜のスーパーの清掃のバイトを紹介した。
始めは断ったが熱意に負けて、一年間だけ働くことになった。
その一年が終わるのであさみさんがカフェに退職に必要な書類を持ってきただけの事だった。
坂田さんが瀬田君の仕事場まで案内してくれた。
短時間だけど真剣に丁寧に仕事をしている瀬田君を見た。
帰りの途中、坂田さんが話す。
瀬田君は私に喜ばせてあげたいという気持ちでやっている。
だけど、やり方に問題があるから後でアドバイスしておくと言って別れた。
一か月後、瀬田君に家に来てほしいと呼ばれた。
バイトをしていた事を内緒にしていた事の謝罪と三年目のけじめをつけたいとの事。
そして、婚約指輪を出してプロポーズをされた。
私はプロポーズを受け入れた。
年の差 オフィスラブ 日常 女主人公 現代 ハッピーエンド ネット小説大賞九感想 春短編2021
読了時間:約32分(15,622文字)