いつもとなんら変わらないはずの日曜日の昼下がり。
高校生でありオタクである武藤 描《カケル》は2次元をどこまで好きになろうと所詮はフィクションという真理に行き着く。
目が覚めたようだが、異世界へ馳せるオタク思考は捨てられないまま、空虚な心を誤魔化そうと惰眠を貪ろうとしたその時、不意に頭に声が響いた。
ーーーーボクの代わりにたすけて。
それは異世界への召喚を対価に、救いを求める声だった。
カケルは半ば夢心地だったが二つ返事で了承。
そうして異世界へと旅立った、ただのオタクが異世界で冒険をしていく物語。
無双する夢想はオタクの特権。