作品一覧全3件
連載 5エピソード
 桜の花びらが春の訪れを告げるように、新しい生活に心を踊らせる人で溢れていた。新しいスーツや制服になれていない新社会人や学生。新緑へと変わる街中に、一人の女性が歩いていた。  淡い栗色の髪をなびかせる。腰にかかる程のふわふわとした癖っ毛を揺らしながら、その子は笑顔でいた。 「今日は、良い日になりそうですね」  雨宮あま子。ちょっと変わった名前。青い瞳が印象的な女性は、見た目より幼い声色で静かに呟いた。  連日の気まぐれな気温は落ち着いたのか、今日は春に相応しい暖かさ。時おり吹く風が心地よく。ベンチに腰を掛ければすぐに眠ってしまいそうな包容感がある。  これはあま子の日常の物語。元気で明るく、優しくてちょっぴり運の悪い彼女の日常を少しだけ覗きましょう。 「今日も1日、頑張りましょう」  あま子は、元気に笑った。自分に向けた言葉だがきっと皆に元気を分け与えるだろう。そうして、あま子は春の訪れた町を歩いていった。
作品情報
純文学[文芸]
最終更新日:2025年04月17日
ほのぼの 女主人公 現代 日常 青春 美少女 不憫 鬱 可哀想 可愛い 読了時間:約17分(8,298文字)
短編
 橋本陽介には一つ下に幼馴染の立花日葵がいた。優しくて、可愛くて、少し抜けてるけど懐いてくる子犬みたいな少女。けど、来年中学生に上がろうとする年齢の陽介には、それが目障りでたまらなかった。  異性の幼馴染は、漫画のようにずっと一緒とは行かなかない。恥ずかしさ、不満から少しずつ日葵を避けるようなっていった陽介だが。  思春期の少年と少女のすれ違い、そして葛藤と苦悩を書いた短編物語。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2018年03月06日
ほのぼの 小学生 中学生 思春期 恋愛 成長 読了時間:約42分(20,677文字)
連載 完結済 3エピソード
冴えない男子高校生の十里純也(じゅうりじゅんや)は、退屈な夏休みに漫画研究部で漫画を読む。 クラスからあぶれ、青春の電車に乗り損ねた如何にもな純也。もう一人の部員であり、同じく地味で如何にもな後輩の長谷川愛美。彼女くらいなら自分でも落とせる、そう思った純也は青春を送るための練習台として長谷川愛美を利用するが……。 オタク少年あるあるを書いた。雨宮の短編青春小説。似たような経験をしたことある方は挙手を。
作品情報
ヒューマンドラマ[文芸]
最終更新日:2017年08月09日
日常 青春 冒険 リア充 漫画研究部 陰キャ 成長 後輩 夏 夏休み 漫画 読了時間:約29分(14,257文字)