賢者であるシュマリスは、国王の依頼で『勇者』兼『第一王子』であるブライアスのパーティに参加し、影ながら勇者の補佐をしていた。
しかし突然の国王の訃報により、邪魔者と認定されたシュマリスはパーティをお払い箱。そのうえブライアスに刺客も送り込まれる。シュマリスは卓越した魔法を駆使して、刺客を壊滅させて、悠々と辺境までたどり着く。
新たに暴君として君臨したブライアスはやがて思い知る。賢者シュマリスの本当の実力を。
宗教改革、農業革命、軍政改革――シュマリスは逃げ延びた辺境で没落した『公爵令嬢』兼『騎士』ジスレットと出会い、王国の統治の行き届かない地で、国中を震えさせる改革を始めていくのだった。
「魔法が使えるだけなら、ただの魔法使い――この賢者の妙技、お見せしよう!」