作品一覧全6件
連載 12エピソード
 中高一貫の進学校、そこの優秀な学生の一人である遠山紗樹は4月から高校生になった。周囲に合わせることが苦手な彼女はクラスに馴染めず、あまり多くの友達を持たなかったが、長い付き合いの何人かの友人と、割と楽しい日々を送っていた。  ある日、紗樹はそのうちの一人、部活の同輩である千石悠介が知らない誰かと談笑しているのを目撃する。千石もまたクラスのはぐれ者の一人であるだけに、紗樹と悠介のコミュニティはほぼ同じと言っていい。つまり、紗樹の知らない人と悠介が親しいいうのは中々に珍しく、その相手に興味がわいた。そして、悠介を通じて少し近づいてみると、なんのことはない、彼もまたはみ出し者の一人だった。  彼の名は鳴海新、大人びていて、どこか達観したようなところがある、静かな雰囲気の生徒だ。しかし全く消極的な人物ではなかった。彼はものを深く考え、自らの意見ははっきりと示す。品行方正で論理的ではあるが、常識に囚われない話はとても面白い。同じクラスだったこともあり、紗樹はたちまちのうちに新と仲良くなった。  文系だという新は、国語表現で凄まじい文才を発揮するなど、理系である紗樹と悠介に良い刺激を与えた。逆もまた然りで、好奇心旺盛な三人は、お互いに自分の興味を共有できる、素晴らしい友達になっていった。  そんな順調な滑りだしをみせた紗樹の新学年だったが、そこには様々な悩みが付きまとい、次第にその影響を大きくしていく。  自分というものと真摯に向き合うほど、自分が何を求め、どこに行きたいのかを見失ってゆく。  そんな中で燐は絵を描き、新は小説を書くということを知り『創作』というものに出会う。それに感化された紗樹は、ある時小説を書こうとするが、新のようなに上手く書くことが出来ない。  そこで紗樹は、彼の文才に目をつけて、上手な文章の書き方を教えて欲しいと願い出る。  新はそれを快諾するが、同時に、それは新に対しての好意の裏返しなのではないかと紗樹本人が気付いてしまう。 *「VOCALOID(ボーカロイド)」および「ボカロ」はヤマハ株式会社の登録商標です。
作品情報
純文学[文芸]
最終更新日:2020年02月04日
日常 青春 ネット小説大賞八 女主人公 学園 現代 高校 読了時間:約87分(43,284文字)
連載 6エピソード
 気がつけばあなたは異世界の廃城に閉じ込められていた。  そこから現実世界に戻るためには城の所有者である魔女の残した数々の謎を解かなくてはならないらしい。  あなたは一度も間違えることなく全ての謎を解き、この城から脱出することができますか?  作者VSあなた  読者参加型謎解き小説。だんだんと難しくなる謎をご堪能下さい。
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推理[文芸]
最終更新日:2019年05月02日
謎解き ゲーム パラレルワールド 西洋 脱出ゲーム 読了時間:約12分(5,695文字)
連載 15エピソード
 人類は進歩し、カードと呼ばれる圧縮収納還元装置が開発された。それによって豊かになる人間の生活に対して、人間は創造力や独創性を失い、人と人との繋がりはどんどん希薄になっていく。  そんな世界のなかで、紫苑学園は特待生を過剰なまでに優遇し研究開発を推奨していた。  その噂を聞きつけて、この世界に生きがいを見いだせずにいた秋月鈴と親友の柊托矢は二人でカードと紫苑学園の研究設備を利用し、現代の惰性化した生活からの脱出を試みる。  二人が目指すのは、昔のようにもっと人間同士の繋がりが豊かで、自然が管理されない、そんな世界。  しかし、世界はひとつしかない。  だが、カードを発明した古の研究者は言った。 「カードに不可能は無い。なぜなら……」
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ハイファンタジー[ファンタジー] R15残酷な描写あり
最終更新日:2019年01月22日
冒険 近未来 魔法 シリアス 男主人公 異世界 読了時間:約90分(44,625文字)
短編
【冬の童話祭2019参加作品】  あるところに消えない虹が上空に掛かる村があった。その村に消えない虹に願いを掛けると必ず叶うという噂が伝わってくる。  しかし、その噂はただの噂ではなかった。  そして村の外れにある池では不思議な事件が起こる。
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童話[その他]
最終更新日:2019年01月18日
伝奇 天災 パラレルワールド 逆さ虹の森 動物 冬童話2019 読了時間:約13分(6,224文字)
短編
 僕はどこにでもいる学生。  いつも通りの日常を過ごしていると、そこに女子生徒が現れる……  その生徒は学校でいじめられた自殺志願者だった。  でも僕は何もしない。僕も自殺を考えたことがあり、彼女の気持ちがほんの少しだけわかるから。
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純文学[文芸]
最終更新日:2018年04月11日
青春 シリアス 学園 現代 読了時間:約6分(2,789文字)
短編
 ある春の日、私は夢の中、桜の木の下で黒猫と出会う。  その猫は一日にひとつ、「ことば」をくれる。  そして、最初に現れてから一週間後に姿を消した。
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純文学[文芸]
最終更新日:2018年03月25日
日常 お彼岸 黒猫 夢 春 桜 読了時間:約6分(2,622文字)