【神託】それは神が下界の人間に与える神々の権能。
それを授かった人間は、活躍し、名声を高めることを神に望まれる。
そうして活躍した人間は、ある者英雄になり、ある者は希代の発明家となり、ある者は名のある冒険者となった。
そして、主人公のデニスも、神に【神託】を授かり、名声を高めることを望まれた。しかし、彼に【神託】を授けたのは、疫病神として知られる貧困の神、ペニア。彼女に神託を授けられたことで、彼の命運は大きく揺らぐーーー。
『いいかい。お前はこれから何もかも捨て去って生きていくんだ。そうすれば、お前が本当に望むものを得ることができる。余分なものはすべて捨てろ、必要なものも捨てちまえ。何もかも捨て去った先には、必ず、幸福が待っているから』
これは、主人公が身勝手な神に翻弄されながらも、前を向いて進んでいく物語。