一級召喚士のシュトリは、残念な変質者と認識されている。
間違いではない。召喚する契約存在たちに、恥ずかしいセリフを言わせる趣味があるのだから。
聖獣も精霊も、ただ言うだけでなく、しっかり演じきらなくてはならない。
残念で変態な主人の性癖だとしても、それが世界を救うために必要なのだ。
他の一級召喚士には無理な魔法式を自在に使って、高位存在と多重契約を結ぶ実力者シュトリ。
甘い声と言葉で萌えるただの変質者が、世界を救う鍵だった。
最近では契約存在たちから本当に愛され始めているのに、危機感はない。
乙女ゲーム転生系ではなく、乙女ゲームのようなセリフを言わせたい主人公です。