リン、リン、、、という音を聞いたと思いながら目を開けると、そこはお姫様のような寝室。頭痛と共に思い出すと、私は『世界の中心で魔法を叫ぶ』の乙女ゲームの悪役令嬢リーネ(15歳)になっていた。
ゲームの内容は15歳の学園生活から。それまでに悪行を辞めて普通に過ごして、ただただ公爵令嬢という最高の立ち位置で幸せに暮らす。そんな夢見た生活は、少し堪能しただけで不自由の方が勝った。可愛すぎるがゆえに誘拐されるのを恐れた家族から軟禁状態。食べ物も高級だとしても同じようなものばかりで、もう飽きた。食べたいものはジャンクフード。外に出て立ち食いがしたい。でも公爵令嬢という立場がそれを邪魔する。
ううん、私は決して諦めない。だって私は、頑固で諦めの悪くて有名な悪役令嬢なんだから!
絶対に外に出て、焼鳥を買い食いしてやる!!
なのに外に出ると、トラブルばかり。ひねくれもののアラン皇子や、妹を溺愛する公爵子息のジル、できればトラブルに関わりたくない宰相の息子ノクトなどを巻き込んだりしながら、時間は過ぎていく。
美しすぎるリーネの魅力に男性達はメロメロになりながら、気付くとゲームの物語では起こっていないことばかりが起きて、聖女である主人公と恋愛対象者との関係は良好でない様子。レジスタンスまで関わってきて、知っている物語と全然違うんだけど。どうしてこんなことになってしまったのか。『物語の真実』とは一体ーーー。
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