『ダンジョン』
この世界に突如として現れたとされる謎の洞窟は、誰が何のために作ったのかまったくもって判明していない。少なくとも一番古い歴史書にもダンジョンの存在は確認できた。
『ダンジョンには夢と希望と絶望が詰まっている』
ダンジョンアタックをする冒険者たちはそう言いながらダンジョンに潜っていく。いつまでも出現し続ける魔物に絶望することもあるだろう。トラップにかかり帰れなくなった者も少なくはない。しかし、それでも冒険者たちは潜り続ける。それはなぜか?出現し続けるのは魔物だけではないからだ。
ダンジョンには稀にトレジャーが出現する。それはほんのわずかな金貨かもしれない。拳大ほどの金塊かもしれない。人の手では到底作ることのできない魔法の道具かもしれない。
冒険者は、得られるかもわからないそんな夢を追って、ダンジョンへ潜り続ける。
クロウと呼ばれる少年も、そんなダンジョンに憧れを抱いた一人だ。冒険者になりたい一心で通い続けた冒険者ギルド。クロウは冒険者になれるチャンスを待つ間、情報を集めて集めて集めまくって、大人顔負けの知識を得ていった。
これは、冒険者になりたかった彼が、いつの間にかどんどんギルド職員に取り込まれていく。そんな感じに進んでいく予定の物語です。
※念のため残酷な描写ありにしていますが、最初のうちはほとんど入れないと思います。