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連載 14エピソード
   ―『人(ひと)』が亡(な)くなったら、 『動物(どうぶつ)』が死(し)んだら、 その『命(いのち)』は何処(どこ)へと向(む)かうのだろうか。 子供(こども)の頃(ころ)、誰(だれ)もが感(かん)じたであろう素朴(そぼく)な『疑問(ぎもん)』。 それはまるで、足(あし)を踏(ふ)み入(い)れる事(こと)の出来(でき)ない、『深海(しんかい)』の領域(りょういき)。 どれだけ地(ち)を這(は)いずり手(て)を伸(の)ばしても、掴(つか)むことの出来(でき)ない『虚空(きょくう)』の世界(せかい)。 故(ゆえ)に人(ひと)は語(かた)る。 『嘘(うそ)』という名(な)の『希望(きぼう)』が詰(つ)まった、絵本(えほん)を片手(かたて)に。 「死(し)んだ『命(いのち)』は『お星様(ほしさま)』となり、空(そら)から『下界(げかい)』を見守(みまも)っている」、と。  ―だが、とある五人(ごにん)の少年少女達(しょうねんしょうじょたち)は例外(れいがい)だった。 彼(かれ)らはとあるアクシデントによって、『下界(げかい)』に大事(だいじ)な忘(わす)れ物(もの)をしてしまった。 それ故(ゆえ)、彼(かれ)らは『お星様(ほしさま)』にはなれなかったのだ。 そんな彼(かれ)らの存在(そんざい)は、 まさに『深海(しんかい)』に沈(しず)んだ『嘘(うそ)』であり、『虚空(きょくう)』を彷徨(さまよ)う『幻(まぼろし)』。 だが、彼(かれ)らは確(たし)かに存在(そんざい)し、 我々(われわれ)の様(よう)に『今(いま)』を生(い)きている。 私(わたし)は胸(むね)を張(は)って語(かた)ろう。 彼(かれ)らもまた、『命(いのち)』を紡(つむ)ぐ、一(ひと)つの物語(ものがたり)の主人公(しゅじんこう)であると。 これは、そんな『お星様(ほしさま)』になれなかった彼(かれ)らの、 長(なが)くも短(みじか)い『人生(じんせい)』の物語(ものがたり)である―。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー] R15残酷な描写あり
最終更新日:2017年10月27日
日常 シリアス 群像劇 記憶喪失 異世界 パロディネタ 友情 恋愛 読了時間:約43分(21,051文字)