その日、街は”永遠”になった。
冬が明け、春を迎えようとしていたその街は、ある日何の前触れもなく凍り付いた。
時間の流れを奪われ、生きることも死ぬこともなくなった氷の世界。そんな"永遠"の中で、僅かに残った人々はそれでも力を合わせて生ていた。終わりの見えない停滞を、必死に掻き分けて。
偶然に氷から逃れた少年《水無月セツナ》は、氷に閉ざされた人々の”思い”が込められた物品を発掘することを生業として生活していた。そんな彼が出会ったのは、生きているのはずのない謎の少女《霜月トワ》。
その出会いは、やがて街を覆った”永遠”に秘められた”思い”を解き明かす。
「あなたの求める”永遠”とは、何ですか?」
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