ひょんなことから、世にも珍しい『タマ袋をお股にぶら下げたお地蔵さま』に顔面を打ち付けてしまった女子高生のナナ。
そんな主人公が再び目を覚ましたその場所は、なんと太平洋戦争直前の日本。そして姿カタチは、モフモフの毛皮を身にまとった『たぬき』となっていた。
彼女は死に分かれた兄の真相を探しながら、人間に戻り無事に未来へ帰るため、戦争に向かう曽祖父たちを護り抜こうと奔走する。
ちんちくりんでおっちょこちょいな、化けたぬきの仲間と共に。
総力戦と謳われ、妖怪をも参戦したといわれる日清・日露戦争の伝承をベースに、太平洋戦争に出征していった若い軍隊狸たちの物語を書いています。