「狂った世界で狂わざるは狂人なり」
この物語は、勇者国と魔王国の「戦後」について描かれている。
愛好と憎悪、快楽と苦痛が交差し絡み合うことで、この物語は形作られる。
彼らはただひたすらに、自分の生に対して誠実であった。
誠実に生き、誠実に死んだ。
それだけのことである。
舞台となるのは、王様が勇者に一任しているため、「勇者国」と揶揄されている「ペルペトゥス王国」と正真正銘の「魔王国」である「フォルティス魔王国」の2ヵ国である。
この2国間は地続きになっており、双方の領土を合わせて「ゲネシス大陸」と呼ばれている。
この「ゲネシス大陸」の左半分が「勇者国」、右半分が「魔王国」の領土である。
近年では海を挟んで、大陸の北側にある「第3帝国」の脅威に晒されるようになり、共助の兆しが見えていた。
だが、3年前の「ある事件」をきっかけに、不和になり、この2国間で総力を挙げた戦争が勃発してしまう。
結果、魔王国側が惨敗を喫し、魔王含む魔王軍幹部が全滅し、99万4千9百3十2人いた人口は約35万人へと減少してしまった。
いい加減な青年「ミハイル・グラディウス」は仲間を集め、魔王を殺し自他共に認める勇者となった。
一方、魔王の子であった「ミシェル・フォルティス」は勇者含む勇者軍からの鏖殺を免れ、生き延びた。
一方は役目を果たした勇者として、もう一方は復讐を誓った弱者として。
彼らが再度、邂逅したとき「運命の歯車」が狂い始める。
遂に「ミシェル・フォルティス」は、この世界に対して「予定調和」を見出した。
それが幸か不幸か、結果論以外で語ることができるのだろうか?
復讐の果てに彼が見るものとは...?
【この小説は「カクヨム」でも掲載しています。】
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2023年05月06日
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読了時間:約31分(15,269文字)