【現在大幅改稿中です】
誰もが願いを掲げる。
誰かの願いが、誰かの絶望を呼ぶとしても。
誰もが祈り、夢を見る。
誰かの祈りが、誰かの終わりを告げるとしても。
努力は報われず、祈りは届かず。
ただただ必死に手を伸ばし——散る。
それでも、願わずにはいられない。
一人。
誰もいない、何もない。
終わらせた世界で唯一人、在りし日の仲間を憶う少女がいるように。
二人。
止まった世界の只中で。
眠り続ける青年の目覚めを願う少女がいるように。
そして、三人。
家族をすべて失って。一度はすべてを諦めて。何度もあきらめかけながら。
それでも。兄を生き返らせたい。そう願った少女がいるように。
いつか叶う日が来ると、嘯いて。
祈った数だけ、裏切られて。
それでも、傷だらけの心で手を伸ばして。
彼らの願いが交差する時——
それは、どんな結末をもたらすのだろうか。
すべては希望へ向かうこと——
信じる以外に道はない。
これから始まる夢物語。此度の祈りは三人目。
まだ幕は上がらない。遅れて始まる物語。
いつか——
——願いが叶う、その日まで。