穏やかな街で過ごしていた少年の平凡な日常は、突然の災厄によって脆くも崩れ去る。
美しい街並みも、愛した家族や友達も、穏やかな時間は終わりを告げた。
すべてが一瞬にして消失し、少年は焦燥と絶望の中に立たされる。
街は焼け落ち、あるはずの人の姿はなく、少年の心は叫ぶ事も叶わない。
しかし、そんな惨劇の中、突然現れた銀髪の奇妙な女性。
魔女のような出で立ちの彼女は、少年に冷徹な問いかけを投げかける。
「奪われたものは、取り戻せないものは。どう償わせる?」
その問いかけは答えを強制するものであると、少年は本能的に理解していた。
「契約をしよう、少年。キミの願いが叶うように」
絶望の最中結んだ契約は、少年をあるべきでない道へと誘う。