放課後の教室、たぶん高校生活で1番センチメンタルな時間の話です。

「もうひとつの甲子園」 そう呼ばれる野球大会はいくつかある。 これは、その中でも恐らく知名度が1番低いであろう球児たちの物語。 全国定時制通信制軟式野球大会。通称「定通野球」 あまりホームランが出るわけでもない。 守備が華麗な訳でもない。 坊主頭は見当たらず、中には色とりどりに髪を染めている者もいる。 若者だけではない。明らかに成人しているような者も同じグラウンドに立つ。 その競技の特徴は、男も女も若者も老人も、誰だって関係なく、定時制または通信制の高校に通ってさえいれば出場出来るということである。

雪も降ろうかとする気温の街中を、薄着で歩いている一人の少女がおりました。

夢を恐れた１６歳の少女。 夢を諦めた３０歳の大人。 この二人が出会い、共に夢に挑む先に何が見えるのか。 これは青春という檻の中で戦った彼らの、これまでとこれからの物語。

雨の日に安心するようになったのはいつ頃からだろうか。 傘をさす僕と、雨に濡れた君。 二人は惹かれ、二人は逢い、そして。 雨空の下の、僕と君。

なんてことない問いに答えてくれる幸せの人はあなたにはいますか？ 幸せとは不確かで不安定です いつまでもそばにいると思っていた幸せは突然いなくなります。 そんな話

主人公が高校生のときの話です。