百万人に一人いるかいないかの特殊な手を持ってうまれた人々は、ある特殊なスケッチ法を使うことを許された。
特殊な紙、特殊なペン、特殊なインク、特殊な技法、そして特殊な手が揃った場合のみ、完成したスケッチとスケッチ対象に生じる「繋がり」。そのスケッチを、人は至福スケッチと呼んでいた。
そして、その至福スケッチの使い手として生きていた老人は、“閉ざされていた少女”や“手を失った至福スケッチの使い手”と出会い、至福スケッチの真意を知る為の旅を始める——。
ファンタジー 異世界 詠琉
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