各国に【剣鬼】の名で畏れられる少年タガネ。 　剣の達人と言われ、各国からの剣術指南官や勇者パーティーからの勧誘さえも固辞して傭兵のまま旅をしていた。 　裏切られた過去から人を信用できず、異名のせいもあって定住すらできない。 　そんな彼が定住先を求めて放浪する中で、少しずつ後世にまで慕われる【剣聖】となっていく話。 ／／／十話程度で一つの話となっています。 　　　完結済、後日談エピソード更新中です。

　魔術家系に生まれた時点でその家の終わりを告げる最悪の忌み子『鬼人』として魔術師の大家に生を受けた少年カグラは、実験動物として家族に冷遇される日々を送る。 　生きる事にも興味がなく、生まれてから一度も出た事の無い地下牢で静かに朽ちていくつもりだったが、ある日自分の世話係となった奴隷の少女から外の話を聞き、地上の世界に興味を抱く。 　脱走を図る一族の醜聞カグラを総出で抑え込もうとカガミハラは動く。 　だが、彼らは知らない。 　今まで、自分たちの方がカグラに生かされていたという事実に。 　

　無自覚ド天然な少年の小野大志は、自分の通う男子校の生徒会長と、向かい側の女子校に通う幼馴染が交際している噂を聞き、高校二年になっても恋人がいない現状に思うところがあって恋人作りに励むようになる。 　…………なの、だが。 「俺の男子校、可愛い女の子いるかな？」 「そもそも女子いないから」 「そうだったのか。じゃあ、そっちの女子校の友達とか紹介してくれよ」 「嫌」 　何故か幼馴染による妨害を受けることになる。 　果たして、大志に彼女は出来るのだろうか…………？

　矢番カズヤは、高校一年にして初恋を体験するも、その相手はよく通う店にいるイケメンと付き合い始めたという。 　意気消沈するカズヤだったが、悟られないよう恋が実った事にして友だちに報告すると「じゃあ、この教室は全員リア充か」という衝撃の事実を告げられた。 　さらに「おまえは椎名さんとか。頑張ったな」と、知らない椎名さんとやらと交際しているという事になった。 　しかも、その放課後には女の子から「不束者ですがよろしくお願いします」と言われる始末。 　一体、何がどうなっているんだか。 　そして、その嘘と噂を皮切りにカズヤは教室の中に渦巻く複雑な事情に巻き込まれていく。

　うだつの上がらない冒険者シュヴァッハは、魔王と相討ちになった勇者パーティーの生き残りである。小動物とすら良い勝負をする実力の彼に誰もが懐疑的な目を向け、魔王討伐の時は仲間を見殺しにしたんだと言われ、悪口に日々落ち込み続ける。 　だが、それでも彼は前向きに生きようとする。 　だって勇者様が、やればできると言ってくれたのだから。

　就職して一年、高校以来まったく付き合いの無かった幼馴染の女の子の葬式に呼ばれた乙倉和稀は、幼馴染の恋人だった山村慶次に家に誘われて後ろから包丁で襲われた。抵抗する間も無く殺され、死ぬ寸前にいない筈の幼馴染の声が聞こえて………………気付いたら高校時代にタイムリープしていた。 　しかも、ただのタイムリープではない。 　高校の寮部屋で目覚めたはいいものの、起きたら高校時代に関わってもいなかった女子が隣で寝ているではないか！ 「ちょ、待って。ホントに俺の高校時代？何か身に覚えの無い事ばっかりなんですけど！？」 　果たして、本当にタイムリープなのか。本当に自分の人生なのか。彼は困惑しながら、高校生活をリスタートする。

　船乗りの俺、エノクは港で拾った子猫が世界最悪の魔獣だったので、国家転覆容疑をかけられた。え、ただのかわいいペットなのに？ただ世界唯一のビーストテイマーとして大魔法使いベルソートっていう爺さんに気に入られ、研究材料として彼の養子になり、国家との交渉により条件付きでレギューム魔法学園へと入学するんだけど……あれ、これ入学早々死刑案件なんだが！？ 　校則違反は死罪、クラス中から敵視されるギリギリの日常。 　それでも数少ない友人と助け合って剣やあらゆる魔法の才能を開花させていく前途多難な青春学園ダークファンタジー。

　無自覚に魔法を使い、その力で人を騙して金を巻き上げていた元浮浪児ミシェル。 　魔法の悪用でしょっぴかれてから反省？して魔法研究に打ち込むと、衰退した魔法分野の研究で才能を開花し、十歳で歴代最高の魔法使い『至宝』の6人目として認められた。 　それから二年後のある日、魔法学園で起きている事件の中でミシェルの開発した魔法技術が悪用されていると聞きつけた師に、容疑を晴らすべく学生として潜入捜査をせよと命じられる。 　身分や実力を偽り、学生に混じって今さら青春とかしたくないと反感を抱くミシェルだが、初日から襲撃される生徒会長を助けたり、知り合いの研究者が絡んできたりと何も上手くいかない。 「ふ。クソだな、この世界」 　次第にミシェルの中で何かが壊れ始めていく。

　剣聖の家系に生まれたミカドは、剣才も無いどころか魔力も発現しなかったことで落伍者という烙印を押されていた。 　ところが、実家を勘当された日の出来事で魔力が発現するも、使えば体が壊れるほどに強力すぎて、その操作に四苦八苦しながら冒険者ギルドの食堂で働く日々を送る。 　その最中、生前の剣聖と縁があった大陸最凶最悪の国家『影の国』の女王がその妄執により、彼の遺した血統の抹殺に動き出していた。

山のこと以外を知らないど天然で無敵な野生の怪物が『未来を視る』という人間の少女を通じて『人』を知り、『人』を学ぶために歩み出すお話。 【八話どんでん返し】