作品一覧全6件
短編
――1989年ベルリンの壁は崩壊しなかった。 ララが生きる西暦2020年、冷戦下東ドイツベルリン市に、双子の妹ルルは存在しない。母胎のなかで、《バニシング・ツイン》、対消滅してしまった。 ……ララはある夜半過ぎに、「妹ルルが姉ララを主人公にした小説を執筆する場面」の執筆をはじめる。
作品情報
空想科学[SF]
最終更新日:2019年10月20日
ハードボイルド ホームドラマ 史実 逆行転生 ミステリー サイコホラー 近未来 人工知能 電脳世界 サイバーパンク ディストピア タイムマシン SD大賞1 アイリス大賞6 読了時間:約65分(32,145文字)
連載 2エピソード
「人は死ぬ。必ず死ぬ。絶対死ぬ。死は避けられない。……私は死んだのだ」  尊氏が目覚めた時、眼前に広がったのは、最終解脱者の転生先『大到達真理完全煩悩破壊界(マハー・ボーディ・ニルヴァーナ)』ではなかった。生前にバルドのヨーガで生死を超えて垣間見たどの世界にも一致しない。  ――ここはどこだ?   生前の記憶をも失い途方に暮れる尊氏の前に『第三の目(アージニャー・チャクラ)』の能力者が現れる。科学技術省大臣の「ムラキ」と名乗るその男は、この世界で西暦1995年から二十三年の間、尊氏の転生を待ち続けていたのだと言う。  ――今、生死を超えた輪廻転生の旅(ネバー・エンディング・ストーリー)が、魂の飛翔(アストラル・トリップ)がはじまる。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2018年07月11日
オリジナル戦記 私小説 史実 ミステリー 異能力バトル 冒険 近未来 サイバーパンク ディストピア バイオハザード オウム 麻原 尊師 超能力 ポア 読了時間:約9分(4,385文字)
連載 18エピソード
 1973年。津ノ南島の団地に住む少女イーリスは、日の出と日の入り時の海上に現れる謎の巨大都市蜃気楼〈逆さ都市〉の観測を始めた。ある時、島の図書館で『日本沈沒』という"ファンタジー"小説を手に取った。そこに描かれていたのはフィクションとしての「東京」という都市や、「桜」という木花の存在だった。それは〈逆さ都市〉の観測の中でイーリスが見知ったものと酷似していた。  イーリスは、マリアKやマーフといった新しく島に結晶化した子供達と共に〈逆さ都市〉の謎の解明に挑み始めるが、いつしか世界と自らの謎めいた関係にめざめ始める。  ――悪魔憑き、人工衛星シマウマ、教団A、日本沈没、悪性人工知能、HAL9000、シンギュラリティ、1973年・1995年・2048年、虚構と現実の対決を辞さない近未来SF小説。恥かし。。。
作品情報
空想科学[SF]
最終更新日:2018年03月27日
オリジナル戦記 伝奇 IF戦記 ミステリー 近未来 人工知能 電脳世界 サイバーパンク ディストピア 天災 シリアス 女主人公 アンドロイド パラレルワールド シンギュラリティ 読了時間:約170分(84,646文字)
短編
 二一二八年、第二〇〇回アカデミー賞主演女優賞を受賞したのは、ヒューマノイド役者ルルカ・ニルだった。  ルルカは人間達が席巻する役者の世界で、ヒューマノイドである自身が世界最高の栄誉を手に出来たことについて「人間達が提供する記憶データから、人間らしさをラーニングしたから」と語った。しかし、ルルカが役者として成功出来た真の理由は他に存在していた。それは、ある特定の人間「ヒミカ」の記憶のラーニングだった。ルルカはヒミカの人間としての記憶をラーニングしていく中である事実に目覚める。それはやがて、この地球生命の主役の座に着くべき種とは、ホモ・サピエンス或いは人工知能なのかという命題を浮きぼらせていく。最後にルルカが下した選択は…… ■ぽいんと  人工知能はいずれ人間よりあらゆる面で優秀になると言われています。しかし、最後まで人工知能が人間に敵い得ない点は『人間らしい』表現力であろうとも言われています。それは例えば、役者の世界などに顕著であるはずです。  しかし、そもそも『人間らしい』とは何なのか? 人工知能が本当に『人間らしさ』を追求し始めた時、人類には何が残り得るのか。また、人工知能にとってはそれは何の価値を有するのか。そんなテーマについて書いた短編SFです。
作品情報
空想科学[SF]
最終更新日:2018年03月19日
近未来 人工知能 ディストピア ヒューマノイド シンギュラリティ 記憶 読了時間:約20分(9,847文字)
短編
 主人公、照理(理工学部学助手)は、ホースラヴァー博士(総合人間学部教授)により、ロゴスレンズ(ロゴスを見るための器具――ロゴスとは言語)を移植されるシーンから物語は始まる。  ロゴスレンズを移植した照理は、恋人のソフィーと花屋を訪れる。照理は、七つに分裂したソフィーの姿を見る。博士は照理がロゴス一端――理論上の確率的世界として示される七つの並行宇宙のソフィーの姿を視覚及び言語認識として知覚したのだとを告げる。  照理は次第に宇宙エミュレーション理論に関するインスピレーションを得る様になる。そのせいもあり学会での発表は好感触を得る。控室でロゴスレンズ超しにソフィーの姿を確認すると、七つの宇宙内一つの宇宙で自分とソフィーが黒服の男に刺殺される視覚を得る。照理は近接する世界で起きた危機は自らの世界でも起きうることを危惧し、学会会場からの脱出を試みる。その際に、既に死亡した一つの宇宙を除く六つの宇宙の自分同士が黒服の男からの脱出を賭けて、ロゴスレンズ上の視覚を媒介に騙し合い、結果主人公視点の世界の照理だけが生き残る。照理は、博士の研究室に駆け込み、何者かに命を狙われたことを訴える。博士は自身が神父を務める教会に照理を連れていくと、「監視者」という敵の存在を明かす。また、博士は話の中で、何年も前に何の罪もない妻がガンで死んだことは、この宇宙に正しいロゴスが機能していないことの証明であると述べる。キリスト教グノーシス主義に基づいた「この世界は真の宇宙の七光りに当たる、偽の宇宙(神がサイコロを振る世界)である」という見解を示す。また、この宇宙を確率という混沌の力学で分裂させている監視者とは、監視的プリズム様機構なる存在だと述べる。照理は博士の狂気的妄想に気が付き、逃げ出そうとするが気絶させられる。そして……
作品情報
空想科学[SF]
最終更新日:2018年03月14日
サイコホラー 近未来 人工知能 サイバーパンク ディストピア ダーク 男主人公 未来 タイムトラベル パラレルワールド タイムリープ SF 神学 VALIS 読了時間:約55分(27,358文字)
短編
 イリス(女子高校生)は、丘の上から夕焼けに染まる麦畑を眺めていた。傍らには母ユリの死体。上空には、数時間前に、旧人類ホモ・サピエンスが進化を遂げて誕生した巨大な雲様の新人類種ホモ・フォグレットが渦巻く。急激な寒冷化の中、イリスは何故こんなことになったのか回想を始める。母のせいか? 彼女(ネアンデルタール人最後の少女ネアン)のせいか? いずれにせよイリスはホモ・サピエンス最後の一人になってしまった。  回想は二年前に遡る。イリスの日常はテレビから流れたある放送によって一変する。それは、二年後に人類は絶滅という終焉を迎えるという声明だった。イリスの母ユリ(人類学者)は国境を越えて立ち上げられた終焉危機対策スキームに召集された。父を早くに亡くしたイリスは独り暮らしを始めることとなる。  対策スキームでは終焉回避の様々な対策案が検討されるが打つ手はなく人々は諦めを抱き始める。しかし、母ユリは、カリフォルニアのシンギュラリタリアン(人工知能等の開発に盲目的に取り組む技術者達)と協力し、人類学者という視点から、ホモ・サピエンスの進化による絶滅回避対策案「ホモ・フォグレットへの進化案」を提唱する。※ホモ・フォグレットとは人々の意識と仮想現実世界をエミュレートする大きな雲様人工知能。  イリスも対策スキーム本部に住み始めた頃、程なくして、ホモ・フォグレットの躯体となるフォグレット(雲様分子コンピューター群)の開発が成功し、母が脳のフォグレット化に成功する。ホモ・フォグレットという超人に進化した母ユリは、進化案を数日で完璧に纏め上げ、人類は事実上、終焉を回避したばかりか超人への進化の可能性を手に入れる。  しかし、母ユリは、超人への進化の大きな盲点に気が付くこととなる。そして……
作品情報
空想科学[SF]
最終更新日:2018年03月14日
近未来 人工知能 サイバーパンク シリアス 女主人公 未来 シンギュラリティ AI ネアンデルタール人 SF 読了時間:約62分(30,744文字)