自然対数の底e。
高校で数IIIを履修した方にはお馴染みの定数かと思います。微分するときも積分するときも、なんだかんだで結構お世話になりますね。
では、このe、高校課程では(1+1/n)^nのn→∞の極限として定義するわけですが、この極限が存在することは示せますか?
(e^x)'=(e^x), (log(x))'=1/x はとてもよく使う性質ですが、これは示せますか?
そんな問題に『道徳の解答の作り方 ー文芸部による攻略ー』内に登場する文芸部の面々に取り組んでもらったのが、この作品です(『道徳』を読んでいなくても、この作品は読めます)。
できるだけ高校課程を出ないように心がけましたが、高校課程で連続性の証明をどのようにしたらいいのかわからなかったので、連続性の証明に関してはε-δを用いています。一応解説のような文章もつけていますが、高校課程のみで読むということであれば、その部分は対数関数は連続であるという事実を認めて読み飛ばしてください。また、括弧が多すぎで読みづらくなってしまっています。TEXで書いて画像を貼った方が見やすいのは明らかなのですが、その手間を惜しみました。すみません。
以下、数学に詳しい方向けの注意です。
本作品内では、以下の点を言及をせずに仮定しています。
・実数全体は完備である。
・指数関数は連続である。
・lim[x→a]{f(x)g(x)}=lim[x→a]{f(x)} lim[x→a]{g(x)} (f,gはaで収束すると仮定)
1つ目は自然に認めてしまっていいかなと思いました。
2つ目は、書き終えた後に使っていることに気づいて、連続性の証明は前述の理由から書きたくなかったので認めてしまいました。そのせいで何のために対数関数の連続性を示したのか微妙になってしまっています。
3つ目は投稿後ご指摘を受けた部分を修正した際に使用しました。示すとなるとまたε-δが噛んでくるので断らずに使うことにしました。
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