作品一覧全3件
連載 1エピソード
あるとき光が降り注ぎ、世界はまっさらになった。 まっさらな世界には機械が降り注ぎ、鳥のような機械や獣の姿を真似た機械、果てには魚の姿を真似る機械までもが現れ、世界に加わっていった。 それでも人はそこに息づいていた。 機械たちは夜に活動し、特に人を襲う。 人々の間で機械たちを『梟』と呼び、それから身を守るため、人々は地下に『アナグラ』を建造し、そこで生活しはじめた。 閉じられたアナグラの中で生活する人々。 もはや誰からも忘れられた地上の世界に、人々は自由や希望を夢見ていた。
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空想科学[SF] R15
最終更新日:2022年02月22日
冒険 スチームパンク 読了時間:約7分(3,180文字)
連載 9エピソード
西暦2113年。 世界は四つに分かれていた。 『平和とは次の戦争の準備期間である。』 その言葉を体現するかのように人類は、それまで100年以上保たれてきた比較的な平和を易々と捨てた。 そうして始まった四大国戦争は熾烈と泥沼を極め、戦場は荒れ果て草木どころか苔すら生えなくなり、皮肉にもその前線の荒野こそがそれぞれの国の輪郭を正確に測る材料となっている。 互いに歪に成長した技術は最早別世界の物となって、互いを食い荒らす。 故にこの戦争には東西冷戦から弄られてこんな俗称が付いた。 凍結炎戦争《hot ice war》と。 これはそんな中で無慈悲にも造られて、捨てられてきた頭のない人形の、マリオネットたちの、ヒトになるための物語。
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空想科学[SF] 残酷な描写あり
最終更新日:2021年02月04日
近未来 人工知能 サイバーパンク ディストピア 未来 ロボット シリアス ユートピア 読了時間:約42分(20,953文字)
連載 9エピソード
新人類は世界の四割をたった三カ月で支配した。 四割、微妙な数値だ。だが実際は違う。四割は世界人口の割合で、領土面積においては新人類は世界の六、七割を占領した。 世界の六割の人口は残された数少ない領土に押し込められているのが実情だ。 戦争は常時新人類側の勝利。新人類は兵力数の少なさをアンドロイド、AI、高性能無人ロボットでカバーし、世界の軍事力バランスを意のままにしていた。 その新人類の名前を《ナノタイプ》。 新人類とは力と能力、技術のいずれかにおいて、類い希なる才能、可能性を持った人間で構成される。 彼等はその体の中にナノマシンを埋め込まれている。故に《ナノタイプ》。 ナノタイプは敗北者、支配した人間を旧人類、《オールドタイプ》と呼び、虐げていた。 僕達はオールドタイプ、虐げられる対象。 進化とは世代交代の繰り返しで、僕達オールドタイプはいずれ消えてゆく運命なのかも知れない。 オールドタイプは愚鈍で小賢しい。 なるほどそうかも知れない。 でも、たとえそうだとしても、僕達は生きていたい。 《次世代》に支配された大地を《旧世代》が駆け抜ける。苦悩と決意の近未来SFファンタジー。
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空想科学[SF] R15残酷な描写あり
最終更新日:2019年06月29日
近未来 人工知能 ディストピア シリアス 未来 ロボット 超能力 読了時間:約52分(25,546文字)