日本で初めて出版された戦闘美少女モノとして名高い嘉永年間の『白縫物語』は、名前だけ有名です。
一応は史実の黒田騒動を下敷きにしています。
人気が出たので連載引き延ばしが行われ、話は明後日の方向に流れていきます。
作者が二回も交代。
前の作者が殺したキャラも後の作者が気づかない。
うけ狙いでその時々の流行ものを出すので、時代設定もへったくれもなく、外輪船とか黒人とかも出てきます。
もともとの『白縫物語』の内容が語り継がれなかった理由として、「出版する側が話をフリーダムに引っ掻き回しすぎ」という印象しか残らなかったからではないでしょうか?
この『新・白縫物語』は、黒田長政の死んだ元和八年から栗山大膳の堀川開設の普請が取り止めになった寛永二年ぐらいまでの史実の枠を丁寧にはめていくことで、話がムチャクチャにならずに完結することを目指しました。
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