継母と義理の妹から虐げられてきた辺境伯令嬢アメリア。
食事も、衣服も、部屋も……そしてある日、婚約者も奪われた。
「すまない、アメリア。君との婚約は解消させてもらう」
「謝ることはありませんわ。オークリー様はただ私を好きになってしまっただけですもの」
しかもアメリアは、悪評高い隣国の成金貴族へ借金の肩代わりに売られることになった。
逆らうこともできずに隣国に向かうアメリアが出会ったのは、故郷では見ることのない鱗に覆われた生き物。
「竜…………?」
本来主従契約を結んだ人間にしか分からないはずの竜の言葉。
なのにどうしてか、アメリアにはすべての竜の言葉が分かると言う。
すると王様はその力を買い、アメリアは「竜の通訳士」として王宮で暮らすことになった。
これは家族に虐げられた令嬢が、隣国で竜の通訳士として働くことで自信を取り戻し、幸せになっていくお話です。