ある朝目覚めると、二十六歳会社員のはずの天野慎太郎は老人になっていた。それからもときどき『変身』は起こり、そしてさらに予想外の出来事へと繋がっていく。

二十九歳の会社員、高山明は中学生のとき同級生の古谷日奈子をいじめていた。そして古谷の大切な写真を破いてしまい、それから明の人生は一変してしまう。 決して逃れることのできない呪いにかかってしまった男の末路とは。

高校一年生の大神晶は、財布を盗もうとしてその持ち主、淵野真白に見つかってしまう。そこで晶がついた嘘は、その二人の運命を大きく変えてしまうものだった。

童話『赤ずきん』に出てくる可愛らしい少女・赤ずきんがもしもサイコパスだったらどうなるか。このお話は、それを実験的にやってみたものです。

牧野慎太郎の恋人、円堂紗良はとても変わった性格だった。多重人格のように態度が変わる紗良を慎太郎は心配していたが、そこには慎太郎が予想もしていなかった真実があった。

ある男が、物置で日記帳を見つけた。その日記帳にはとても現実とは思えない内容のことが書かれていた。 日常と非日常の狭間で、男は消えたものに気づく。

人間の最期まで残っている感覚は、聴覚である。 「頼みがある。僕の最期に、歌を歌ってくれませんか？」 ひとりぼっちの高校生・今村瑠花は、重い病を患っている青年・天草蒼一郎と出会い、そう言われる。どこか欠けている二人は、この出会いで何を得るのだろうか。