尾張デビルズ――。
戦国プロ野球中部地方リーグに所属する、長年低迷し続ける弱小チーム。
その暗闇の中に、一筋の光を放つ少女がいた。
織田信長。
透き通るような金髪が帽子の隙間から風になびき、力強く結ばれたポニーテールが揺れる。
凛とした太い眉の下には、見る者の心を射抜く大きな瞳が輝いている。
彼女は、豪速球全盛の戦国野球界に異を唱える革命児だった。
圧倒的なデータ分析と緻密な変化球でバッターを翻弄し、トレンドに逆らうその戦法は異端中の異端。
尾張デビルズを、誰も成し遂げたことのない“最強”へと導くため――。
信長はただ一つ、自分がチームのエースとなることだけを胸に抱き、戦い続ける。
信長は、打撃至上主義の球界に抗い、変化球とデータで挑む異端の投手。
その野球は誰の真似でもない。冷徹でありながら情熱に満ちた“革命野球”。
常識を壊すことを恐れず、勝利の意味そのものに刃を向ける者。
「尾張デビルズを、天下に導く。それが、私の使命だ」
たったひとつの白球に、全てを懸けて挑む少女たち。
美少女戦国武将たちが、己の誇りと絆を胸に、戦国野球の荒野を駆け抜ける――。
これは、乱世に抗い、革命を掲げた少女たちの、
“天下布球”を巡る熱き物語である。