母が大切にしていた、真っ白ではないパールの耳飾り。素材は良いものだと思われるが、ちょっとデザインも古くさい…。パールの色が古くなって変わってしまったものと思い込み、アキは少しでもお金になればと、母にことわることなくリサイクル業者の買い取り査定に出してしまう。
それは母にとっては大切な大切な、そして大きな秘密が隠された耳飾りだった。
病に倒れる母、結婚を控えたアキ、消息不明だったはずなのに突然現れた父。
娘が抱く母への苛立ちが引き金となったほんの些細な出来事から、家族はすれ違い、泣き、悔やみ、母の過去が明らかになっていく。
「真っ白じゃなくてもいい」
- 母のその言葉の意味は?
家族のカタチ、愛のカタチを問うヒューマンストーリー。