暗い目を湛え、「死だけが希望」とすがってたどり着いたのは、人間と異界人が入り混じった混沌の島「コラトンシティ」。あることをきっかけに護衛結社「エスパーダ」へと入った主人公アルヴィンは、そこで様々な人々と出会いおのれの価値を見つけていく。 あらゆる常識が通じない世界で、それでも人は強く生きられるんだ。 人間界と異界を駆ける、少しダークなファンタジー。

見慣れない店で、見慣れない鍵を買った。ただ、それだけだったハズなのに。俺の安定した平凡な日常はあっという間に変えられてしまった。好奇心で扉に鍵をさして開けてみたら、異世界が広がっていた－ 　異世界の話が大好きな鍼灸師、川井岳人、３５歳独身。彼女ナシ。魔法や剣が使えたり、チートになったり・・・もしかしてハーレムも！？　と意気揚々と異世界に足を踏み入れたが、まさかの「何も変わりませんでした」。自分が持てる鍼灸の技術を駆使し、「魔法を使わない」治癒師としてここで生きることを決意したのだが・・・ あれ？　まさかこれ、行き来できるの？