~『女』を隠す男装女子と、男の娘だと思い込む主人公のラブコメファンタジー~
「ボクが女の子だってこと、いつ気づいてくれるんだろう……というか、気づけよ」
男子校に転校してきた男装女子の月岬佳弥と、何の変哲もないただの巻き込まれ高校生・弘田虎守。
二人で神話の世界と現実世界を往来しながら、すったもんだするラブコメ和風ファンタジー。
佳弥の家系は代々、月読尊に仕える神主・禰宜・巫女をしている。月読尊を『復活』させるべく佳弥は虎守に一緒に神話世界を旅するよう頼んだ。というか無理やり巻き込んだ。虎守は「言霊」の力を使い、襲い来る異形の化け物と戦う羽目になる。
しかし佳弥は戦うスキルを持っていない。「巫術」の力で傷を治すか、死んでしまった虎守を「復活のキス」で目覚めさせるだけである。もちろん、佳弥が死んでしまったら、生き返らせることは不可能になるのだ。
果たして虎守は、化け物たちから佳弥を守り、無事に佳弥の願いをかなえることができるのか。
というか、佳弥のことを『男の娘』だと思い込んでしまっている虎守は、幾度となく繰り出される佳弥の『ラブアタック』にどこまで抵抗することができるのか?
〇あらすじ〇
日本のとある男子高校に通う弘田(ひろた)虎守(こもり)は、転校生の月岬(つきみさき)佳弥(かや)に頼まれ、自宅の近くにある神社へと連れていく。
佳弥が探していたのは小さな祠だったのだが、虎守は佳弥に引っぱられ、その中へと入ってしまった。
次の瞬間虎守は、薄暗い闇の広がる場所にいた。驚く間もなく、虎守は突然、こん棒とみすぼらしい鎧で武装した者たちに襲われる。
訳もわからず逃げたはいいが、佳弥とはぐれてしまい、とりあえず身を隠すために、近くにあった掘っ建て小屋へと入ったのだった――
※ 作中に登場する人物・場所・建物・団体等は実際のものとは何ら関係がありません。
※ 日本神話に関する解釈は作者独自のものであり、ある程度の文献や研究を参考にしていますが、事実とは異なる場合が多々あります。
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