『異世界病』
突発的に流行した自殺衝動の事を、人々はこう呼んだ。
飽くなき願望が爆発した日、変わらぬ退屈が爆発した日。
人々は願いのまま異世界を信じ、異世界病者となり自らの命を絶つようになった。
異世界を信じた死者と、そんな現実に絶望した死者。
世の歯車が狂い出した頃、天使と悪魔が囁きはじめた。
世界の終わりに悪魔が嘲笑う。
「このまま死んで、魔法使いになってみないか?」
終わった世界で天使が笑う。
「時間が可哀想だよ。人生は一回きりなんだから」
相手を殺せば灰になる。灰を連ねると望みが叶う。
果たしてそれは幸せな事なのだろうか。
これは主人公に戻る為現実を望む刻景使いと、主人公になる為に異世界を望む魔法使いが、お互いの灰を踏む物語。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2023年12月23日
シリアス 男主人公 魔王 魔法 ハッピーエンド 超能力 異能力バトル ディストピア 異世界転生(?) ファンタジー
読了時間:約916分(457,565文字)