12月に入って1週間。大学二年生の主人公は学校に行かず、六畳一間のボロアパートで日々を浪費していた。そんな彼が普通の人間と違うのは「死にたがり」であること、そして「触れたモノを動かす・治す超能力」を使えること。彼は行きつけの骨董屋で異質な人形と出会う。その人形が普通の人形と異なるのは「人間そっくり」で「触れた人間を殺す呪い」を施されている点だった。彼は喜び勇んで、死を運ぶ人形との同居生活を始める。なんの因果か大御所都市伝説までやってきて、話の影にアンドロイドも見え隠れ。メガロマニアって関係あるのか、一体なにを捻じ曲げるのか。そして、オカルトなのに怖くないのは大丈夫か。小規模に、なんでもあり気に進んでいく、「死にたがり超能力者」と彼を取り巻く人々の物語です。