日々ストレスにさらされながら、興味を失った仕事を続ける毎日から逃げ出して三ヶ月が経った私は、南インドの都市、チェンナイのスラム街にいた。ある日食堂で老人に声をかけられ、朽ちた集合住宅の屋上からチェンナイの街を見渡す。「ここから見えるだけで何万という人間が住んでいる」そんな老人の言葉に、先進国から来た自分自身とスラムで生きる人々との対比に苦悶しながら、自分とは何か、どう生きるべきかを模索していく。
以前投稿した短編を連載化するため移植しました。
私小説 インド 旅 スラム 貧困 自分探し
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