薬屋では、国試という国を挙げての祭りにちっともうまみがない。
商魂たくましい母方の血を譲り受けたリンメイは得意の饅頭を使い金を稼ぐことを思いついた。
試験に悩み胃が痛む若者には胃腸にいい薬を練りこんだものを。
クマがひどい若者には、よく眠れる薬草を練りこんだものを。
薬師としての知識と母親譲りの饅頭の腕。これで、薬屋の跡取りは私で決まったな!と思ったときに。
リンメイのもとに、後宮に上がるようにお達しがきたからさぁ大変。好きな男を市井において、一年どうか待っていてとリンメイは後宮に入った。
身分差 中華風ファンタジー 薬師 後宮 下賜姫 謎解き
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