世界一の魔術師を夢見て、少女アイラは日夜修行に励んでいた。だが、アイラの居るアルデ王国では、魔術師の肩書きを貴族や教会などの特権階級が実質的に独占していた。国の許可無く魔術を習得することが違法であると知りながら、それでもアイラは先生であるイルゲンから魔術を教わっていたのだった。そんなある日、いつものように修行をしていたアイラ達のもとに国からの使者がやってくる。もぐりの魔術師として吊し上げられてしまうのではと戦々恐々としていたアイラだったが、使者の目的は師であるイルゲンを正式な魔術師の先生として学校に迎え入れたいというものだった。アルデ王国は、数年前に隣国のグリスデンとの戦争に負け領土と多くの魔術師を失っており、領土奪還を目的とした魔術師育成学校を新設するために、イルゲンをスカウトしに来ていたのだ。話の中でアイラが魔術を使えることが露見し、アイラもまた学校の生徒として領土奪還計画に組み込まれていく。「あの戦場には悪魔がいる」そう語る使者。おとぎ話の住人である悪魔が、本当に存在するのか。戦士達の見た「戦場の悪魔」とは一体何者なのか。戦争という魔物が次第に牙を剥き始める。
カクヨム掲載中
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2024年10月17日
ESN大賞7 シリアス 女主人公 西洋 学園 中世 魔法 ドリコム大賞3 異世界
読了時間:約283分(141,355文字)