『私を救ってくれたのは、他の誰でもない、小さな小さな神様だった』
藤田ヒマリ、19歳。
大学を休学し、春から一人暮らしを始めた。
引っ越しを終え一息ついていたとき、段ボールだらけの新居に小さなおかっぱの女の子が現れた。
自分のことを「神様」と言う女の子を訝しんでいると、「じゃあ見せてあげるわ」と言いながらロフト下のクローゼットを開いた。
そのクローゼットの奥の壁は、一面真っ白に光り輝いていた。
光に包まれたクローゼットの中を3歩ほど進んで行くと、見たことのない世界が目の前に広がっていた。
その世界は、俗に言う「高天原」という場所だった。
時間を共にしていくうちに、ヒマリはモモを家族のように思うようになっていく。
そんなとき、ヒマリにある事件が襲いかかる ––––––
「何もない少女」と「自由奔放な神様」の、普通ではない普通のお話。
*毎週金曜日投稿
日常 冒険 神様 高天原 女主人公 現代 ほのぼの 和風 シリアス
読了時間:約89分(44,218文字)