トラックに撥ねられファンタジーな異世界に転生した主人公・ロクサーナは、バートン男爵家の養子として冷遇されて育った。
彼女は愛を一切貰えない家庭に絶望し打ちひしがれる、ーーなんてことはなく、第2の人生を逞しく生きていた。ファンタジーへの高すぎる関心から、ロマンを求め、家族に隠れて冒険者となった彼女は、身バレ防止のために男装し、世界最難関のダンジョンをソロで攻略しまくり、今やSランク冒険者の『一閃のロキ』としてその名を世界中に轟かせていた。
そんなある日、およそ5年ぶりに顔を合わせた父親から、夜会で王太子を引っ掛けろという突拍子もない命令が下る。
それを渋々引き受けた主人公は、生まれて初めて出席した夜会にて侯爵家の親友の力を借り、王太子には当たり障りのない挨拶をしてやり過ごしたはずだったのだがーーー。
Sランク冒険者と男爵令嬢。かけ離れていたはずの2つの道は、次第に交差してゆくのだった。
//作者コメ
一応、主人公がヒロインの乙女ゲーム主軸の世界ですが、主人公は何も知りません。悩んだけど、ここで匂わせる程度にします。
基本一話10,000文字を目安に書いてます。