「○○名物△△押し寿司」ってあるじゃないですか。僕あれ納得いかないんですよね。 —そう語るA氏は、もういない。押し寿司はあくまでも持ち運び用であり、名物なんかにされては弁当としての確固たる地位が脅かされる!それが私が聞いた、A氏の最後の言葉であった。A氏はその足で、各地の名物料理を食べ歩く旅に出る。味噌カツ、札幌ラーメン、きりたんぽ。A氏は、食いしん坊であった。これはとある食いしん坊が各地を巡り、人間の叡智を食べ尽くす、A氏の友達の夢を見た筆者が書いた、なんかである。*本編は、あらすじの内容と一部、異なる場合があります。