それは、神代の昔のこと。
月の神が一つ、森を生成した。そしてそこに己の使者を住まわせた。それらはそれぞれ森の守り神と化し、住人を生み出し共に生活した。
彼らは自然を操れる力を有していたため、月の神は争いが起きないようにと領土を区分し、領土間を行き来できぬよう閉ざした空間にした。中心に光、周りに火、水、風、雷を操る神となり、開かれ森が一つとなるのは月が赤く輝く闇夜のみで、その日には総ての住人が集まり森の平和を祈って宴が催された――。
月の宴の際、侵入者がいた。それは、力を持たず武器でを扱い"ニンゲン"と呼ばれ、光族の住む中央を奪った。
ある日、雷族の住まう領土に、一人の侵入者がいた。逃げてきたという彼は、ニンゲンだった。
果たして、中央では何が行われているのか…そして、いつの日かニンゲンと森の住人との争いが始まる――
女主人公 和風 超能力
読了時間:約4分(1,587文字)