セレーネ国の王女ニナ・スキアーは七歳の誕生日を迎えた日、前世の記憶を思い出す。今いる世界が前世の幼馴染がプレイしていた乙女ゲームの世界だということはさておき、側室から生まれた王女というポジションに待っているのは政略結婚のみ。政治の道具にはなりたくないと、ニナは王女らしからぬ振る舞いと半引き籠もり生活で政略結婚を回避しようとしていた。しかし、ニナの現状を見かねた父王は、隣国へと留学する第一王子レイの付き人として同行するように命じる。
「身分を偽るのはいいとして、侯爵令嬢のローザ・フェガロってあのゲームに出てきたライバルの悪女じゃ……」
いつの間にか悪役令嬢のポジションになっていたニナ。そしてゲームのストーリーと同じようにヒロインが現れ、隣国の王女は魔力を失っていた。一方、ゲームで接点のなかった隣国の王子がニナに興味を示す。
ゲームと同じなのか、そうではないのか。翻弄されながら、ニナは自身の望む未来に向かって動く。
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悪役令嬢物で、架空のゲームのシナリオに沿った部分の話になっております。恋愛的なオチがちゃんとついてませんので、ご注意下さい。
恋愛部分のオチは続編で書いていく予定です(只今続編準備中)。