実の父親に村を焼かれ、母親を殺され、妹を連れていかれた少年『ヴォルフェルク』。
彼は復讐を誓いながら気絶するが、目覚めるとそこには一本の剣があった。
その剣はかつて、『略奪王』と呼ばれた男の剣で、その男の魂は剣に宿っており、魂だけの『略奪王』は彼に話しかけてくる。
「強くなりたくないか?」と。
彼は『略奪王の剣』を振り、その名の通りありとあらゆるものを、自分自身のためだけに略奪し、生きるために、自身の幸せのために人を殺し、地獄への道を進んで行く。
だが進む先々には、彼に様々な理由でついてくる仲間たち、同じような剣を持つ五人の人間たち、様々な組織に国、ありとあらゆるものが道を塞ぐ。
だがそれでも彼は、自分が幸せになるために、自分が生き残るために、ただひたすら自己のためだけに剣を振り続ける。
これは復讐譚ではない。
復讐はただの過程に過ぎない。
これは世界で最低最悪の犯罪者になった男が、国も大陸も『略奪』した果てに『略奪王』と呼ばれるようになるまでの物語である。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15残酷な描写あり
最終更新日:2022年04月11日
異能力バトル 冒険 ダーク シリアス 男主人公 魔法 チート 超能力 強主人公
読了時間:約10分(4,705文字)